和風(わふう)は、音楽・美術・建築などの芸術や衣食住などの文化において「日本的」な特色や味わいを形容する言葉である。
この言葉は常に他の国からの影響と対比して用いられる。
類語には和様(わよう)、和式(わしき)、「日本式」、「和風テイスト」、「日本テイスト」などがある。和風の中でも「純和風」や「モダン和風」と細かく区別して用いられることもある。書や寺院建築の分野では「和様」を用いることが多い。
「和」について
「和」は、それ自体が文化的概念となっている日本語である。
「和」は、中国から伝わった時は、元々「調和」・「平和」・「均衡」を意味していた。日本の哲学・文化においては、いくつもの微妙に異なる意味を持つ指導的概念であった。現在でも、日本的価値として最も重要だと考えられている。
「和」は、同時に日本そのものや日本的なるもの(例えば日本式食事を意味する「和食」など)をも表す。この意味で、20世紀の歴史を通して「和」は高度に感情的および/あるいは政治的概念であり続けている。
対比される外国からの影響
日本に外国の影響が入ってきた場合、まずはそれに習った異国風の文化が花開き、追ってそれを反省・消化した「和風」化が進むことが多い。
例
- 大陸の影響を受けた「唐風」(とうふう・からふう)、「唐様」(からよう)、「天竺様」(てんじくよう)
中国風の食事を「中華料理」、中国メーカーがで作った「中華スマホ」
- 西洋の影響を受けた「南蛮」、「洋風」、「西洋風」
- 東南アジア・インドの影響を受けた「エスニック」、韓国で発祥した「韓流スター」「韓流ドラマ」
「和風」芸術と文化の例
- 衣:和服
- 食:和食、和風ハンバーグ・和風パスタ・和風ドレッシングなどの、醤油味にした外国料理
- 住:和様建築、神社建築、和風(和式)便器
- 歌舞音曲・芸能
- 雅楽、猿楽、能、狂言、歌舞伎、日本舞踊
- 常磐津、浄瑠璃
- 落語、講談、浪曲、萬歳
- 美術
- 大和絵、浮世絵、日本画、陶芸
- 書
- 文学
- 物語、俳諧、和歌、今様
- 芸道
- 茶道、華道、香道
- 武道
関連項目
- 日本を意味する和の一覧
- 倭色




